お届けの野菜に何か違和感がある場合は、ぜひお知らせください
- 秋山 智美
- 2025年10月12日
- 読了時間: 5分
更新日:2025年10月12日
先日、野菜セットにてジャガイモをお届けした方から「ジャガイモを切ったところ、中が写真のように黒くなっていました」というご連絡をいただきました。写真の様子から“黒色芯腐病”という、貯蔵中の高温と通期姓の悪さにより起こりやすい生理障害のようでした。すぐに農家さんとも共有し原因の特定を行い、今回このようなジャガイモをお届けしてしまった方へは次回のお届け時に代替の野菜をお届けさせていただくことにいたしました。
今回は、これまでにお届けした野菜の違和感などについてご連絡をいただいたことがある内容、その原因やそれを踏まえての農家さんでの対応を、ご紹介をさせてください。

中が黒いジャガイモ
※黒い部分が小さい場合は取り除き、それ以外の部分はお召し上がりいただけます

冒頭にご紹介をさせていただいた、今回ご連絡をいただいたものです。農家さんにご連絡をしたところ、原因特定のために、すぐに農家さんの手元で冷蔵保管をしているジャガイモを数十個カットして中身を確認してくださいました。保管中のジャガイモには問題がなく、お届け後も野菜室で保管をされていたとのことなので、出荷時の温度変化に原因があるのではないかという結論に至りました。冷温での保管中は休眠しているジャガイモですが、温度が上がり休眠が解けると急激に酸素が必要になります。しかしお届け用に袋詰め、箱詰めをしており酸素不足の状態となり、生理障害が発生してしまったのではないかと考えています。特に暑い日の出荷作業の見直しを検討いただくことになりました。
食べるとイガイガするジャガイモ
※食べずに廃棄ください
芽やその周辺、緑色に変色をした部分に毒があることは多く知られているジャガイモですが、外見からは全く問題があるように見えないにもかかわらず、辛味や喉がイガイガする感じが残る、ということでした。こちらは、複数の農家さん、当該の品種を開発された農研機構という機関にも問い合わせをしてみたのですが、類似の事例が見当たらず、残念ながら原因がはっきりとは分かりませんでした。現時点では以下いずれかが原因だった可能性があると考えていますが、あくまで想定の域を出ていません。
個別の個体での突然変異(ジャガイモの原種は芽やその周辺、緑色に変色をした部分だけではなくイモ全体にも毒があったため、突然変異によりその性質が表出した可能性)
肥料過多(主に窒素成分が特定の場所に固まって散布されてしまい、苦み成分が多く生成されてしまった可能性)
見た目で異常がなかったとしても、毒や腐敗のシグナルとして機能する「苦み」や「酸味」を、想定外のものから感じた場合は食べない、という本能に従った対応の重要性を感じる事例でした。
中に黒ずみのあるカブ
※黒ずみの範囲が狭い場合は取り除き、それ以外の部分はお召し上がりいただけます
梅雨の時期のカブに時々発生してしまう、黒ずみ。一般的にはミネラル不足と湿気が重なると発生しやすい生理障害と言われています。お届け時に取り除ければ良いのですが、外見からは全く判別がつきません。私自身も農家で勤務していた時に、いくつもカットしてみて外見から判断ができないか、スタッフ皆で試行錯誤をしたことがあるのですが、見分けることはできませんでした。
ミネラルを豊富に施しているにも関わらず、毎年梅雨の時期に発生してしまうことから、実験的にこれまで豊富に施していたミネラルの量を少し抑えて栽培をしたところ、発生率が減ったとのこと。肥料の設計を今年から見直しています。
袋に青虫が入っているケール
※青虫とその糞を取り除き、よく洗ってお召し上がりください

保けん野菜の協力農家さんでは化学農薬を利用していないため、虫に出来るだけ食べられないための工夫が欠かせません。しかし特にここ数年は、気温が高く雨が少ないという時期が長く、虫が増加している、虫が減るタイミングが遅くなっていることもあり、特に秋~冬にかけての葉物野菜は難しさが増しています。しかし、農薬を使用することでこのようなケースは抑えられる中で化学農薬を使用しないという栽培方法を選んでいることもあり、虫食いでも仕方がない、虫が付いているのは当たり前、などとは全く考えておらず、むしろだからこそ良い状態でお届けしようという意識でお届けしていただいています。
それでも、特に虫が発生している時期は袋詰めをする際に細心の注意を払っていただいていますが、ごく稀に一緒に入ってしまうことがあるのが実情です。特に青虫の場合、発送中にも袋の中の葉を食べ進めて中で糞をしてしまうこともあり、驚かせてしまうことがあるかもしれません。
強い苦みのあるズッキーニ
※食べずに廃棄ください

もしかすると、以前はもっと苦みのあるキュウリが多かったという記憶がある方もいらっしゃるかもしれませんが、キュウリ、ズッキーニ、カボチャ、トウガンなどのウリ科の野菜は、品種改良により苦み・えぐ味のある成分(クルルビタシン)を品種改良により減らしてきています。しかし、ごく稀に生育環境などにより、このクルルビタシンの含有量が多くなるケースがあります。はっきりとした原因は解明されておらず、外見での判断もできないのですが、このケースが発生した際、農家さんの経験則から黄色いズッキーニでの発生確率が高そうということで、黄色ズッキーニの栽培を停止されています。
畑という気候の影響をダイレクトに受け、様々な生物と共生をしながら生育しているということもあり、その時々による味や状態の違いはぜひ楽しんでいただき、多少の虫食いや曲がりなどは許容いただけると大変ありがたいです。ただ、食べられる箇所が少ないようなケースは、皆さんに飲み込んでいただくものではないですし、農家さんとしても意図しないものなため、ぜひフィードバックをお伝えし、よりよい状態の野菜をお届けできるようにしていきたいと思っています。もしそのようなケースが発生してしまった場合は、大変お手数ではございますが、ぜひお知らせいただければ幸いです。








