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これからのお金について考える ~お金の歴史~

  • 執筆者の写真: 秋山 智美
    秋山 智美
  • 2023年11月25日
  • 読了時間: 4分

保けん野菜では、野菜を資産と捉えて考える中で、これからのお金のあり方についても考えた結果、実験的にではありますが資産のごくごく一部を暗号資産で保有し始めることにいたしました。これまでとは少し毛色の違う内容になりますが、2回に分けて、その背景についてお伝えさせていただきます。

1回目となる今回は、まずはお金の歴史について少し振り返ってみたいと思います。

現在、一般的にお金には「価値の尺度」「価値の交換」「価値の保存」の機能を持っているとされています。この機能を持つ現在のお金となるまでにどのような歴史を辿ってきたのか。様々な説がある中、かなり単純化してしまっているかと思いますが、簡単にお金の歴史を振り返りたいと思います。


いずれの概念も無い時代

小さなコミュニティで、狩猟採集をしながら基本的にはその場で消費するという暮らしをしていた時代、自分と他人という概念が今のように強くはなかったのではないかと思っています。そのため、例えば自分が採集したものを誰かに渡すという行為に対して、今のような“あげる”という感覚すらなかったのかもしれません。

ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと│奥野克巳」という本の世界観がヒントになるような時代ではないかと想像しています。


価値の尺度としてのお金の誕生

その後、これまでのみんなで狩猟採集をしてみんなで食べるという暮らしから、農耕や牧畜をして定住をする生活が始まると、コミュニティは大きくなり分業が生まれ、さらに他のコミュニティとの取引としての物々交換が行われるようになります。この物々交換を成立させるには、例えば斧○本分の牛、斧△本分の麦、というように、同じ指標で価値を表現する必要が出てきます。このような形で、価値の尺度としての機能が誕生します。


価値の交換手段としてのお金の誕生

さらに進むと、交換したいものそのもの同士を交換するだけでなく、他の人との交換を期待した取引が行われるようになります。これまでの物々交換では、例えば牛を持っているが麦が欲しい人と、麦を持っているが牛が欲しい人同士でしか取引が成立しませんでした。しかし、自分にとっては不要だが斧を欲しい人は多いため、将来的に斧と麦を交換することを期待して牛と斧を交換する、というような取引が成立するようになります。この交換手段には、麦やデーツなどの保存性の高い食品も利用されていました。


価値の保存手段としてのお金の誕生

交換手段としてのお金は、必然的に保存性の高いものが使われるようになり、価値を将来に渡って保存するということが可能になります。特に大きな取引においては、徐々に銀などの貴金属が使われるようになっていきます。そしてこの頃から、お金を持っている人は奪われることを防ぐために、そしてそのための防衛を依頼する形での預金が誕生します。


3つの機能を全て兼ね備えたお金の誕生

それぞれの機能の誕生は、コミュニティ同士の取引の延長で生まれてきましたが、これら全てを兼ね備えたお金の誕生には国家が大きく関わってきます。


コインの誕生

これまでも交換手段として銀などの金属を利用していましたが、それはいわゆるコインのような統一規格で使われていた訳ではなく、計量して利用をしていました。取引が多くなるとこの手間を少なくしたいというニーズが出てきますが、そのためには、同じ重さ、同じ純度などの仕様がきちんと担保されたコインが必要になります。この仕様が担保された信用できるコインを発行できたのが、権威を持つ国家でした。最初のコインが誕生したのは、リディア王国(現在のトルコ)だったと言われています。 便利なものとして生まれたコインですが、国を跨いだ大きな交易が行われるようになると持ち運ぶ難易度やリスクが増してきます。かなりの時を経て、コインそのものを運ばずに取引をする手段としての手形が利用されるようになります。


銅銭の誕生

前述のコインは、原料そのものが価値を持つ金や銀で作られていました。一方、中国では呪術的な文脈で貝や亀の甲羅が価値を持ち利用されるようになっていました。そしてその後、金や銀のように希少ではない銅を利用して作られるようになっていきました。原料の銅そのものの価値は高くないにも関わらず、銅銭にすることで価値を持つことができたのは、当時の中国の、同じ価値観が通じるエリアの大きさ、権力の大きさ故に成り立っていました。 そしてこの銅銭と交換をすることができる手形としての紙幣が生まれていきます。

ここまで、いわゆる物理的に存在する貨幣としてのお金についての話をお伝えしてきました。次回は、より概念としてのお金について、そしてこれからのお金について、現時点で私が考えていることをお伝えできればと思います。

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