先が明るいから行くのか、暗かったら行くのをやめるのか
- 秋山 智美
- 2024年8月24日
- 読了時間: 3分
今年の11月、のらくら農場 萩原さんと共同で、農家さん同士の学び合いの場を開催することにいたしました。全国から30名ほどの農家さんが参加される予定の場なのですが、開催に至る背景や当日の内容を検討する議論の過程の中で、これからの農業、そして今後の社会を生きていくに当たって、はっとさせられることがあり、ぜひ皆さんにシェアさせてください。 ※学び合いの場の概要はこちら

高齢化とは異なる、農家の廃業の流れ
開催のきっかけは、のらくら農場 萩原さんから伺った、こんな話でした。
ここ1‐2年、農業を続けるのが難しくなり辞める、難しくなる前に辞める、そんな仲間の選択を見聞きすることが増えてきた。しかも、あんなに美味しい野菜を作っている彼が!?しっかりお客さんがついていたあの人が!?と、驚きを隠せない面々。そこに至るには、決してそれを「世の中が○○だから」というようなマクロな視点で論じることはできない1人ひとりの数えきれない選択が、生々しい感情の積み重ねがあったはず。それぞれの選択に正解も間違いも無いものの…、思いっきり農業をする仲間を失っていく感覚が拭えない。おこがましいかもしれないが、何か自分にできることがあるのでは…。
高齢化に伴い、一気に農家が減るタイミングが近づいているという話を耳にすることは多いのではないかと思いますし、統計上は若い層の農業人口は微増しています。しかし、統計上の数値からは見えない、今後も続きそうな変化の波のようなものを感じる内容でした。
そんな想いに加え、毎年のらくら農場さんには全国各地の農家さんから、見学をしたいという問い合わせがあり個別にご案内をされていたことを踏まえ、意欲のある農家さんが同じタイミングで集まり、顔を合わせ、膝を付け合わせながら議論をしたら、個別に見学に来ていただくよりも、より濃い学び合いの時間を作れるのではないか。そのような背景で、今回の学び合いの場を開催することにいたしました。
先が明るいから行くのか、暗かったら行くのをやめるのか
当日は、のらくら農場 萩原さんに加え、特別ゲストとして久松農園(茨城県) 久松さんにもお越しいただくのですが、その久松さんと当日の内容についての議論をする中で、こんな詩を教えていただきました。
先が明るいから行くのか、暗かったら行くのをやめるのか。 やめたらいいじゃないか。
ジャーナリストむのたけじさんの詩集「たいまつ」に掲載されている詩とのこと。前述の農業を辞めていく方に向けてしまうと、少し冷徹に聞こえてしまうかもしれませんが、改めてこれからの社会を生きていく上でとても大切なメッセージだと感じています。
資材の高騰や気候変動など、今、農業の領域において難しいことが沢山あることはもちろんですが、生成AIが進化しデジタルの領域はもちろんロボティクスやバイオ領域との融合などを鑑みると、あらゆる分野で人間はどんな活動で価値を見出していくのか…。これから誰もが直面する、そんなメッセージが尽きるけられているのではないかと思います。
11月の場では、参加いただく農家さん一人ひとりが農業をやる理由に向き合い、これからどんな未来を描き、どんなことをやっていくのかを考え、何か具体的な一歩を踏み出す、そんな場になればと思っています。
むのたけじさんの詩、ぜひ皆さんもそれぞれ解釈してみていただけたらと思います。
