top of page

全国から集まった農家の皆さんと共に過ごした“農業に真剣に向き合い、未来を考え、学び合う”時間

  • 執筆者の写真: 秋山 智美
    秋山 智美
  • 2024年11月16日
  • 読了時間: 4分

更新日:2025年1月30日

先週末11/8(金)-9(土)の2日間、北は北海道から南は鹿児島まで、全国から40名を超える農家の皆さんがのらくら農場(長野県佐久穂町)に集まり、真剣な議論を通じた学び合いの場『のらくら農場で ”農業をする” を学び合う』会を開催いたしました。 今回は、のらくら農場 萩原さんの強い使命感を起点に、保けん野菜を運営するミチクサ会社 秋山が企画・運営を行い、この会には不可欠だと考えお声かけをさせていただいた久松農園 久松さんクレイジータンク 竹鼻さんの多大なご協力のもと実現し、参加いただいた農家の皆さんと深く議論をした当日の様子を、お届けさせてください。

仲間が廃業をしていく悔しさから大きくなった使命感

開催のきっかけは、のらくら農場 萩原さんのこんな想いでした。

ここ1‐2年、農業を続けるのが難しくなり辞める、難しくなる前に辞める、そんな仲間の選択を見聞きすることが増えてきた。しかも、あんなに美味しい野菜を作っている彼が!?しっかりお客さんがついていたあの人が!?と、驚きを隠せない面々。そこに至るには、決してそれを「世の中が○○だから」というようなマクロな視点で論じることはできない1人ひとりの数えきれない選択が、生々しい感情の積み重ねがあったはず。それぞれの選択に正解も間違いも無いものの…、思いっきり農業をする仲間を失っていくのはやはり悔しい。

そんな悶々とした感情が、

資材や配送料の高騰、気温上昇や豪雨・旱魃の増加などの気候の変化、離農する方が増加する中での地域の農業インフラの維持、一方でなかなか難しい価格転嫁など…、目の前に様々な課題が押し寄せてくる中、それでも打つ手を持ち続け、打ち手を打ち続けている状態を知恵を出し合って作っていきたい。そのために自分に何かできることがあるのではないか、やらねばならないのではないか。

そんな使命感に変換され形となったのが、今回の『のらくら農場で ”農業をする” を学び合う』会です。


全員が真剣に向き合い、柔軟に受け入れ、具体的な行動に繋げる

そんな萩原さんの強い思いを受け取ってか、参加いただいた農家の皆さんも真剣そのものでした。多くの地域で農繁期と言われるこの時期に、2日間も畑を離れるというのは簡単な決断では無いはずですが、あっという間に定員を超えるお申し込みがあったということからも、課題認識の大きさ、何とかしたいという思いの強さが伝わってきます。


1日目のスタートは、普段から多くの視察者が訪れるのらくら農場の畑、出荷場や機械などの設備、スタッフの皆さんが働く様子などを見学いただきました。のらくら農場の栽培への徹底的なこだわりへの改めての驚きを感じながら、自身が農業をしている地域・経営規模・栽培品目などに置き換えるとどうゆうことなのか?に思考を巡らせます。

経営規模を考えると、もっと1つひとつの畑が大きく効率的で、スタッフは細分化された作業工程を決まったオペレーションに則ってひたすら作業をする、というイメージを持たれていた方も多かったのですが、実際に訪れてみるとスタッフ一人ひとりが有機的に動き、中山間地ならではの小さく離れた畑の集合体の中で、大きな家族のような経営をされていることに、驚きを隠せない様子でした。


その後、農場から会議室へ移動し、久松農園 久松さんにファシリテートいただき、のらくら農場 萩原さんの思考を紐解きながら、農業経営に関わる様々なテーマについて、参加者の皆さんと議論を深めていきました。

その後も深夜まで、様々なテーマに分かれて議論を続ける様子に、改めて何かをつかみ取りたい、という本気度を感じました。


2日目は、「AI・テクノロジーの進化に伴う構造変化から、これから進むべき方向を考える」というテーマで議論を行いました。ぐっと領域と時間軸の視点を引き上げることになるため、場合によっては机上の空論で終えてしまいかねないテーマなものの、これからを考えるに当たっては避けて通れない、むしろしっかり受け止めることでより未来に向けて希望が持てる、具体的な行動に繋げていけるのではないかと考え、じっくり時間を取ることにしました。

クレイジータンク 竹鼻さんの考え抜かれたプレゼン、社会の変化を農業にぐっと繋げる久松農園 久松さんのファシリテーション、既に自然と未来に向けた実践をしているのらくら農場 萩原さんが持っている具体的な事例の話が積み重なり、参加者の皆さんにも浸透していく様子を目の当たりにしました。そして現状を冷静に受け止め、その上で何をしていくか?を真剣に前向きに具体的に考える参加者の皆さんの様子に、これからの希望も感じる時間でした。


今回の場をスタートに何をしていくか?

今回参加いただいた農家の皆さんには、新たな気づきや、これから向き合うべき問い、これまでを肯定できる希望など、様々なものを持ち帰っていただいたと思っています。

そしてそれは私自身も同様で、この場をスタートに何をしていくか?をしっかり考え、行動し、磨き、皆さんに改めてご報告できればと考えています。

最新記事

すべて表示
より希少性が増す日本の夏の風物詩、“野菜”としてのとうもろこし

前回は世界で生産が拡大する“穀物”としてのとうもろこしについてお伝えさせていただきましたが、今回は日本の“野菜”としてのとうもろこしについてご紹介させてください。 今後、農業の大規模集約化が加速していくであろう中、私自身が豊かさを感じる多様な野菜を栽培するような農業形態の持続が益々難しくなっていくのではないかと考えています。その中でも栽培の継続難易度が高い野菜の象徴が“とうもろこし”なのではないか

 
 
世界で生産が拡大する“穀物”としてのとうもろこし

私たちに馴染みのあるとうもろこしはスイートコーン(甘味種)と呼ばれる“野菜”として食べるもので、とうもろこしの1%にも満たない生産量です。世界で生産されているとうもろこしのほとんどがデントコーン(馬歯種)と呼ばれる“穀物”としてのとうもろこしで、年々生産量が拡大しています。この“穀物”としてのとうもろこしについて、お伝えさせていただければと思います。 とうもろこしの種類 まずは簡単に、とうもろこし

 
 
古代中米から始まるとうもろこしの歴史

開催まで1ヶ月ほどとなった、今年の「コーン期 夏の風物詩 ー野祭ー」。開催に向けて、今週から何度かに渡り、とうもろこしにまつわるブログをお届けできればと思っています。 初回のとなる今回は、古代マヤ文明やアステカ文明などでは農耕の神様として崇められていた、とうもろこしの歴史を紐解いてみたいと思います。 メキシコ マヤ文明の古代都市カラクルムに残る壁画の一部 (とうもろこしの蒸し物やお粥など、とうもと

 
 
bottom of page