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味つけの豆知識

  • 執筆者の写真: 秋山 智美
    秋山 智美
  • 2023年9月9日
  • 読了時間: 4分

更新日:2023年9月23日

先日、保けん野菜の加入者さまとゴーヤの苦みについてのやりとりをする機会があり、こんなお話を伺いました🥒

たんぱく質と一緒に料理すると苦みがマイルドになると聞いたので、我が家では肉、味噌、薄揚げ、厚揚げ、玉子、竹輪などと組み合わせて料理します。

様々な要素が絡み合っているかと思うのですが、その中でも“味の相互作用”が一定関わっているのではないかと思いました。体感として知っていることも多いかと思いますが、このやりとりをきっかけに改めて試したり調べたりしてみた内容を、お伝えさせてください😊

味の相互作用とは

異なる2つ以上の味が組み合わさった時に、それぞれが影響し合って味の感じ方に変化を起こす作用です。どんな変化を起こすかにより、「対比効果」「抑制効果」「相乗効果」が知られています☝🏻

味覚のメカニズムが解明されてきたのが、味覚受容体が発見された2000年以降ということもあり、味の相互作用のメカニズムについてはまだ解明されていないことが多いようです。官能評価や現時点で認識されているものとなりますが、味の組み合わせごとの変化を共有させて下さい。

※味覚そのもののメカニズムについては、ぜひこちらのブログをご覧ください📰



対比効果

異なる味を混ぜた時に、どちらかの味をより強く感じる効果です。一般的に、どちらかの味が強くどちらかの味が弱い時に起こりやすく、強い味がより際立つと言われています。

  • 甘味(強)+塩味(弱) スイカに塩をかける、お汁粉に塩を入れるなど、日常生活の中でも馴染みのあるものかと思います。これは、塩分が甘味の受容体を活性化させることで、より甘味を強く感じるようになるのではないかと考えられています。

  • 旨味(強)+塩味(弱) 味噌汁やお吸い物など多くの和食、トマトジュースに塩を入れるなど、こちらも馴染のあるものかと思います。和食の料理人が出汁の味を確認する際に塩を少し入れるのも、出汁だけでは分かりにくい旨味を際立たせるためです。

  • 甘味(強)+酸味(弱) デザートでよくある組み合わせです。苺のショートケーキ、レモン汁を加えて作るコンポートなど、

味を感じるメカニズムは「甘味・旨味・苦味」と「塩味・酸味」で異なるため、メカニズムの異なる味同士で起こりやすい効果なのかもしれません。



抑制効果

異なる味を混ぜた時に、一方の味覚が弱まって感じる効果です。一般的に、両方の味の強さが同程度の時に起こりやすいと言われています。

  • 苦味+甘味 コーヒーに砂糖を入れると苦味が弱まるというのが、一番身近な事例かもしれません。ゴーヤに砂糖をまぶしても、同じく苦味が薄くなることが確認できました。

  • 塩味+酸味 魚の塩焼きにレモンやカボスなどの柑橘系の汁をかけると、しょっぱさが弱まりまろやかに食べられるのが、この組み合わせの事例です。塩気のあるものとレモンの組み合わせは、おつまみの定番かもしれません。

  • 塩味+旨味 一般的なラーメンの汁はかなり塩分濃度が高いですが、豚骨や魚介など出汁の旨味が効いていることで、しょっぱさが和らいでいます。

また、事例として見つけることはできなかったのですが、ゴーヤ(苦味)に塩(塩味)、ゴーヤ(苦味)に酢(酸味)をかけると、砂糖(甘味)と組み合わせた時と同様に、苦味が薄くなりました。ここに記載した組み合わせ以外でも多くの組み合わせで起こる効果なのではないかと思います。



相乗効果

同じ系統の味を複数混ぜた時に、その味がより一層強まって感じる効果です。合わせだしは、この効果を活かした事例です。

  • 旨味+旨味 旨味には大きくアミノ酸系のグルタミン酸(主に海藻・大豆・野菜などの植物性たんぱく質に含まれる)、核酸系のイノシン酸(主に魚・肉などの動物性たんぱく質に含まれる)とグアニル酸(主にしいたけなどのキノコ類に含まれる)に分けられます。 アミノ酸系の旨味と核酸系の旨味を組み合わせることで、より旨味が強くなります。

他にも、人口甘味料のアスパルテームは、甘味+甘味による相乗効果を利用して、少量でも甘味を強く感じられるものとして知られています。

まだまだメカニズムが明らかになっていない味覚ですが、冒頭でも触れた2000年の味覚受容体の発見以降、研究が加速しており、味覚を再現する研究のニュースを耳にしたことがある方もいるかもしれません。 コピー機のように味や栄養を踏まえた食事を作り出すことができる時代を想像すると、今以上に農業や調理というものが価値を持つような気がしています。味付けの豆知識として書き始めた内容でしたが、改めて今後の価値についてしっかりと考えていこうと考えさせられるテーマとなりました。

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