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食品そのものに含まれる発がん物質

  • 執筆者の写真: 秋山 智美
    秋山 智美
  • 2025年2月22日
  • 読了時間: 4分

更新日:2025年2月22日

前回、前々回と食品添加物についてお届けしてきましたが、食品そのものについても、食べ方や状態、量などによっては、健康に影響が出ることもありますし、まだ把握できていない影響が後々分かることもあるかもしれません。

今回は食品そのものに含まれる代表的な発がん物質をご紹介させていただきつつ、食品添加物も含めて、全てを把握して除外をしていくということではなく、それぞれの範囲で少し気を付けながら、「色々な食材を食べる」「色々な調理法で食べる」ことで、何かを偏って取りすぎてしまうことを避けるというイメージを持っていただけたら幸いです。

すべてのものは毒であり、毒でないものはない。用量だけが毒でないことを決める。

具体的な事例をご紹介する前に、16世紀を生きたスイスの医師であり科学者、パラケルススの言葉をご紹介させてください。身体に良いとされるものと有毒とされるものは表裏一体で、身体に良いとされているものでも過剰に摂取すれば有害になるし、逆に毒性のあるものでも量によっては効用の方が勝ることがある、と捉えています。薬学を学ぶ方は、まず教えられる考え方のようです。

意識的に避けたいものもあると思っていますが、極端な“ゼロイチ”ではなく“度合い”という幅を持たせて、食についても考えていただければと思います。


アクリルアミド

炭水化物を多く含む原材料を高温(120℃以上)で加熱することで、生成されます。ポテトチップ、フライドポテトなどのじゃがいもを揚げたスナックや料理、ビスケット、クッキーのように穀類を原材料とする焼き菓子、コーヒー豆、ほうじ茶葉、煎り麦のように、高温で焙煎した食品にも高濃度に含まれていますが、日本では含有量の規制は現時点ではありません。

またご家庭での調理でも、揚げ物や炒め物、オーブンやトースターでの調理などで生成されます。加熱温度が高くなればなるほど、加熱時間が長くなればなるほど、アクリルアミドの濃度が高くなるため、“焦げ色を付けすぎない”ことで摂取量を抑えることができます。また揚げ料理、焼き料理が相対的に多い場合は、煮る、茹でる、蒸すなどの調理割合を増やすこともおすすめです。

※詳細はぜひこちらもご覧ください。


ヘテロサイクリックアミン

たんぱく質を多く含む原材料を高温(150℃以上)で加熱することで、生成されます。肉や魚などの焦げた部分に多く含まれています。アクリルアミドと同様、焦がさないことや、調理法を変えることで摂取量を抑えることができます。


アフラトキシン類

天然物で最も発がん性が強いとされているかび由来の毒で、食品衛生法で含有量が規制されています。穀類、落花生、ナッツ類、とうもろこし、乾燥果実などに寄生するかびの一部が生成し、飼料に含まれるアフラトキシン類を食べた家畜の乳が汚染されることも知られています。

温度30℃前後、 湿度95%以上の高温多湿の熱帯の環境を好むため、涼しく乾燥した環境で保存することで家庭での増殖を防ぐことができます。熱に強く、加熱調理では毒性がほとんど低減しないため、目視でカビが無いかをしっかり確認することが大切です。

※詳細はぜひこちらもご覧ください。


ヒ素

自然環境に広く存在しており、日本のように比較的新しい火山活動の影響を受けた地域の土壌には、相対的に高い濃度で存在していると言われています。日本人の食生活での主な摂取経路は、米、海藻からで、含有量低減に向けた指針が出されています。 内閣府 食品安全員会による2024年の発表では、以下の報告がされています。

  • データが少なく不確実性が高く、日本においてどれぐらいの量の摂取により健康影響が生じるか、明確に評価することは困難だった。

  • 日本人においては明らかな健康影響は認められておらず、食品からのヒ素摂取の現状に問題があるとは考えられない。

  • ただし、一部の人たちは無機ヒ素の摂取量が多い可能性がある。特定の食品に偏らずバランスの良い食生活を心がけることが重要。


米では“ぬか”の部分に多く含まれているため、ヒ素の含有量のみを考えると白米の方が摂取量を抑えることができます。が、ぬかに含まれる栄養素の摂取とのバランスを考える必要がありそうです。

※詳細はぜひこちらもご覧ください。

気にし始めたらきりがない食品の安全性ですが、冒頭にも記載させていただいた通り、可能な範囲で少し気を付けながら、「色々な食材を食べる」「色々な調理法で食べる」ことで、閾値を超えた有害物質の摂取を防ぐことに繋がるのではないかと思っています。

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