“備え”としてのカブ主総会を終えて
- 秋山 智美
- 4 日前
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更新日:4 日前
6/6(土)~7(日)にかけて、“備え”を中心に据えた第4期カブ主総会を無事開催することができました。カブの受け取り、置き配・常温配送でのお受け取りやその後の状態のフィードバック、図々しくお茶をさせていただいたりと、ご協力をいただきありがとうございました。今回は、改めて今年のカブ主総会の概要と、開催を経て改めて感じたことなどを共有させてください。

“備え”としてのカブ主総会
今年で4期目となる定時カブ主総会。これまでは、一番美味しいカブを味わうというコンセプトで開催をしていましたが、今年はそこから少しだけ離れて、保けん野菜での活動の中で大切にしている“備え”を中心に据えて、開催をいたしました。 大規模災害の発生時、まずは命を守った上で、場合によっては長期化することも見込まれる避難生活(在宅避難も含む)。エネルギー摂取がまずは必要となる状況において、優先度が相対的に下がる野菜を含んだ食事ですが、避難生活が長引くにつれ野菜を食べたかったという声も多いと言われています。クールも含めて物流網の回復にも時間がかかることが想定される中、できるだけ早い(人命救助や緊急物資輸送が最優先となる期間を経て、物流が徐々に回復してくる)タイミングで野菜のお届けができればと考えています。
今回はそんな状況を想定して、皆さんのご自宅近くの指定避難所を確認の上、以下の通りカブのお届けを実施させていただきました。
首都圏にお住まいの皆さま
緊急輸送道路を通行し、緊急輸送道路沿いの駐車スペースに車を停め、皆さんのご自宅にカブを直接お届け。
ご不在の場合は、常温での置き配。
首都圏以外にお住まいの皆さま
常温便、時間指定なしでのカブの宅配。
まだ暑くなりきる前ということや、交通インフラの回復状況など実際の状況を反映しきれないことも多くありますが、最低限、野菜の鮮度維持、お届けまでのアクセスという観点で様々な確認ができました。実際に災害があった場合に道や周囲も含めた建物の状況がどうなるか、リアルは分からないものの、皆さまのご自宅が(今回は首都圏の皆さんのみですが)一度行ったことがある場所になったことは、私自身の万が一への備えとしてとても大きかったです。改めて、ご協力ありがとうございました。
野菜の鮮度
クーラーボックスで野菜を運ぶ場合、入れ方、出し方の工夫をすれば2日間は冷えた状態を維持できることが分かった。
まだ暑くなり切る前ということもあり、日陰であれば1.5日ほど屋外にあったカブも鮮度を維持できていた。
常温配送についても、まだ暑くなり切る前ということもあり、中1日かかるエリアへの発送でも少し葉が黄色くなる程度の傷みの範囲でお届けが出来た。
お届けまでのアクセス
緊急輸送道路から皆さんのご自宅までのアクセスや、道の広さ、周囲の建物の様子を確認できた。
Googleマップの住所検索で表示される場所と、実際のご自宅とのズレを確認できた。
不在の場合、どんな形で置き配が出来そうか、難しそうかの確認ができた。
発災後のインフラ被害の想定
今回のお届けに当たり、水や食べ物の外部供給が難しい状態を想定し、水や食べ物を持参しての車中泊をしていました。2日間という短い期間ではありましたが、外部供給を意識的に絶つ中で、改めて災害時に命を守った後、インフラが断絶している中での避難生活を想定すると、頭に入れておくと良さそうなこと、準備しておくと良さそうなことが色々と出てきました。
電気が止まった場合、冷凍庫は一度も開けずにおけば(気温や内容量にもよりますが)1~2日持つことを考えると、むやみに開けないということが、家にある食べ物で出来るだけ長く凌ぐコツかもしれない。
準備しているガスボンベを出来るだけ無駄なく長く使い続けることを考えると、火の通りが早い干し野菜は、栄養摂取という観点のみならず重宝しそう。普段から多めに干して、日常的に使うサイクルを作っておこうか…。
電気が止まってしまったら、すぐに塩漬け、酢漬け、などにすることも考えていたものの、断水していない、もしくは断水していもしっかり野菜を綺麗にできる状態であることが前提になる…。普段から漬けておく、清潔な状態を保つための備品は少し多めにストックしながら生活をした方が良さそう。
上記は一例ですが、インフラが断絶した状態を具体的に想像しながら、それぞれの生活に合った無理のない備えをしていただけたら幸いです。以下の被害想定を見ても、インフラが断絶された中での生活は、相当数の方が体験せざるを得ないことかと認識しています。
首都直下地震における被害想定(複数の想定がある中で、被害が大きいとされる都心南部直下地震の場合)
建物被害人口
全壊・全焼:最大約150万人
半壊を含めると:最大350万人
停電人口
被災直後:最大約2,400万人
断水人口
被災直後:最大約1,400万人
1ヶ月後:最大約120万人
避難所避難者数:
2週間後:最大約410万人
1ヶ月後:最大約300万人
※令和7年12月 中央防災会議 防災対策実行会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ「都心南部直下地震の被害想定」より引用
南海トラフ地震における被害想定(最大ケース)
建物被害人口
全壊・全焼:最大約570万人
半壊を含めると:最大1,230万人
停電人口
1日後:最大約3,730万人
断水人口
1日後:最大約3,690万人
1ヶ月後:最大約460万人
避難所避難者数:
1週間後:最大約650万人
1ヶ月後:最大約360万人
※令和7年3月 中央防災会議 防災対策実行会議 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ「南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について」より引用
今回のカブ主総会は、災害時の「食」への備えとして開催をさせていただきましたが、食と共に(場合によっては、現状の対策状況を踏まえるとそれ以上に)備えが重要だとされているのが「トイレ」。トイレの環境が整っていない、緊急時のトイレの環境に馴染めない、などの理由で排泄ができないと、飲み物や食事があっても摂取できなくなってしまいます。 トイレについては、毎年12月頃にないとう農園さんの畑で開催させていただいている“農園地”にて、災害用のトイレの設置を予定しています。“農園地”そのものを楽しんでいただくことはもちろん、災害時への備えとして非常用トイレ体験しておく、という場としても、ぜひお越しいただければと思います。また詳細が決まりましたら、ご案内させていただきます。

