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想定外を歓迎し楽しむ活動 ~こども野菜研究会を通じて~

  • 執筆者の写真: 秋山 智美
    秋山 智美
  • 2025年8月30日
  • 読了時間: 5分

更新日:2025年8月30日

保けん野菜に加入いただいているご家庭のお子さまと一緒に、オンラインにて定期的に開催しているこども野菜研究会。夏休みの期間、中~高学年のお子さま向けに開催をした夏季特別回はオフラインでも開催をし、先日最終日を迎えました。前回のブログに続き今回も、オフラインで開催をしたこども野菜研究会の様子の一端と併せて、再認識をしたこども野菜研究会での活動について、お伝えさせてください。

こども野菜研究会とは

野菜を切り口に様々なことを楽しみながら学ぶ、野菜の習いごとです。住んでいる地域も学年も異なるこどもたちが、野菜を起点に興味関心を広げ、楽しみながら学んでいます。決まったプログラムをクリアしていくのではなく、お届けした野菜や季節、年中行事、こどもたちのエピソードなどをもとに、各回のテーマを設定し開催しています。

こどもたちの発案で新しい野菜のゲームが始まり、そのルールをみんながより楽しめる形にこどもたち主体で少しずつアップデートをしていくクラス、大好物の納豆についての研究会をやりたい!という提案を「納豆は大豆からできているから、野菜研究会でやれるよね?」と、自ら野菜と結びつけて提案をするクラス、カードゲーム好きが多く、オリジナリティ溢れる野菜カードを作ってみるクラスなど、様子も多様です。

※詳細はこちらの保けん野菜のWebサイトもご覧いただければ幸いです。


夏季特別回 最終日の様子

オフラインで開催をしたこども野菜研究会 夏季特別回の最終日は、「土」をテーマに開催をしました。


目の前の野菜を観察しながら畑での様子を想像してみる

野菜を目にすることはあっても、畑でどんな様子なのかをみたことがある野菜は多くないのではないかと思います。今回はまず最初に、教材としてお届けした野菜の中から持参いただいた「ピーマン」と「長ねぎ」の畑の様子を、野菜を観察しながら想像をして描いていきました。地面の上の見えている部分だけではなく、地面の下も描いていきます。


  • ねぎは立って生えてるよね?

  • ねぎは描けそうだけど、ピーマンは難しいな…。

  • 土の中には虫の住んでいる場所があるんじゃないかな?

そんなことを話しながら、見たことがない畑の様子を描いていると、「水に入れると、土に中にできる野菜は沈んで、土の上にできる野菜は浮くってきいたことがある!」という子が。そこで急遽、みんなで色々な野菜を水に入れてみることにしました。


水に入れたら浮くか?沈むか?の検証

まずはピーマンと長ねぎを水に入れてみます。

  • ピーマンは浮いたけど、中に空気が入っているからかもしれない。 →穴を空けて、中の空気を抜いたらどうなるかを確認してみよう!

  • 小さな鍋だと長ねぎが浮いているのかどうか確認ができない…。 →長ねぎが入るくらいの大きな寸胴に入れて、確かめてみよう!

結果、ピーマンは中の空洞に水を入れても浮き、長ねぎは緑の方が上に、白い方が下になって斜めに浮くことが分かりました。地上に生る実を食べるピーマンは浮き、白い部分までが土に埋まり、緑の部分は土の上で太陽の光を浴びながら育つ長ねぎは斜めに浮く。まさに聞いたことがある!と言っていたこととぴったりの結果となりました。

ピーマン、長ねぎに続き他の野菜はどうか?や、こどもたちのアイディアを起点に、入れ方を色々と変えることでどうなるか?も確かめてみることに。この場では、それはなぜ?というメカニズムの深堀りはしていませんが、その代わりに体感を沢山積み重ねる時間を過ごしました。

  • じゃがいも、さつまいも、玉ねぎ、冬瓜、ゴーヤ、UFOズッキーニ、赤ピーマンは浮く?沈む?

  • 生のじゃがいもは沈んだけど、茹でたらどうなる?

  • 丸ごとのUFOズッキーニは浮いたけど、種だけ取り出したらどうだろう?

  • さつまいもは丸ごとだと沈んだけど、薄く切ったらどう?

  • 浮く野菜と沈む野菜、合体させたらどうなる? などなど。


その後、実際の畑の様子を写真で確認したり、野菜を抜いた根っこの部分を見ながら、最初に描いた写真と見比べ、根っこの役割をみんなで考えてみました。

※こどもたちが描いたピーマン・長ねぎの畑での様子


持ち寄った土を五感で感じる

畑での様子をイメージしたり、根っこの役割を考えた後は、みんなで持ち寄った土を触ったり、においをかいだり、中にどんなものが見えるかを確認したり…、土を五感で感じてみます。今回は、のらくら農場さんにご協力いただき、畑の土を少しお譲りいただいたので、美味しい野菜を作っている土との比較も、肌で感じられたのではないかと思います。

のらくら農場さんの畑の土は、ぎゅっと握ると餃子型になり、餃子型になったものを指で軽く押すとホロホロと崩れていきます。野菜を育てる時、手でいい土を確認する方法なのですが、同じようになる土はなかなかありません。水を加えたら同じようになるかも?と、水を加えてみると、餃子型にすることはできたものの、固まりすぎてしまい、指で押しても形が変わるだけでホロホロと崩れるとはいきませんでした。

また、初めてのプレパラートに苦戦をしながらも、作ったことがある子に教えてもらいながら、顕微鏡で拡大をしてみることにチャレンジする子も。カバーガラスを何枚か割り取り替えながらも、最後は土の中に生き物を発見することができたようです。


今回のこども野菜研究会の場の意義

今回は前回以上に、事前に準備をしていた内容とは異なる時間になったのですが、こども野菜研究会では、敢えて、こなさなければいけないプログラムは事前に明確に決めておらず、参加してくれたこどもたちの興味関心を広げながら、自分ごとでの体験を積み重ねることを大切にしていることもあり、むしろ充実した時間だったように感じています。

前回もそうでしたが、今回やったことも、日常生活の中にごく普通に溢れているものを使い、物理的にはいくらでも試してみることができる内容かもしれません。しかし、できるだけ早く何かに辿り着くことが求めらたり、ゴールやプロセスがきまっていることも多い現代において、もしかしたら、決まっていなかったけどその時に思いついたこと、興味関心が高まったことを広げていく、ということをじっくりできる時間は多くは無いのかもしれません。そんな時間を意図的に作っていく、そんなことを改めて意識しながら、活動をより深め、広げていきたいと感じる場となりました。

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