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手前味噌づくりの様子をお届けします ~自分だけの味と待つ時間を仕込む~

  • 執筆者の写真: 秋山 智美
    秋山 智美
  • 3月14日
  • 読了時間: 5分

更新日:6月14日

先週末3/8(日)、手前味噌を仕込む会を開催しました。今回は当日の様子と併せて、味噌を仕込みながら改めて感じた、慌ただしい日常の中にこそ意識的に組み込みたい豊かな時間を、ご紹介させてください。当日作った味噌の材料と作り方も掲載しておりますので、もし良ければぜひご自宅でお試しください🍯

手前味噌の材料・作り方

今回作ったのは、米味噌と呼ばれる米糀で発酵させる味噌です。毎年味噌を仕込んでいるという近所の方から教わった分量をベースに、味噌蔵ではなくご自宅の冷暗所で熟成させることを踏まえて塩分を少し増やしています。他にもいろいろなレシピがあるかと思うので、ぜひ作りながらお好みの分量を見つけてみていただければと思います。

また、長期間熟成をさせるため、清潔な状態で仕込むことが大切です。手は良く洗う、使用する道具やテーブルは消毒をしておく、三角巾をするなど不純物の混入を防ぐなど、留意して仕込んでください。


<材料>

  • 乾燥大豆…700g(水で戻すと1.6㎏くらいになります)

  • 米糀…700g

  • 塩…240g

  • 大豆の煮汁…適量(耳たぶくらいの硬さになるように調整)


<作り方>

①大豆を水で戻して煮る

  • 乾燥大豆を洗い、3倍ほどの量の水に浸して戻す(15〜24時間くらい)

  • 浮いている大豆は取り除いて鍋に戻し、たっぷりの水を入れて煮込む

  • 沸騰すると灰汁が出てくるので、取り除く

  • 指で簡単に潰れるまで煮る(2〜3時間くらい)

  • 後ほど、煮汁を少し利用するため捨てずにおく


②塩切り糀を作る

  • 塩と糀をまんべんなく混ぜ合わせる(塩切り糀)


③大豆を潰す

  • 冷め切らないうちに、大豆をしっかりペースト状になるよう潰す

  • ペースト状になれば、どのように潰してもOK

    • フードプロセッサーやブレンダーを使う

    • 厚手のジッパーバックに入れて、手、空き瓶、めん棒などで潰す


④混ぜて味噌玉を作る

  • 潰した大豆が人肌くらいになったら、塩切り糀とよく混ぜる

  • 大豆の煮汁を加えて、耳たぶくらいの硬さにする

  • 空気をよく抜きながら、ソフトボール大の味噌玉を作る


⑤詰めて保存する

  • 空気が入らないよう、容器に味噌玉を詰める

  • 容器の入り口についた汚れをアルコールで拭き取る

  • 密閉して冷暗所(理想は20~25℃)で保存、袋が膨らんだら空気を抜く

  • 5~6ヶ月での完成が目安(温度が高い場合は早くなります)

  • カビが生えてしまった場合は取り除く(ご不安なものがある場合はご連絡下さい)

    • 表面にできるもの

      • 緑色のカビ・白いカビ…厚さ1㎝ほど取り除く

      • 白い膜状に広がったもの…産膜酵母という害はないものだが、風味が落ちるので取り除く

    • 中にできるもの

      • 白い結晶のようなもの…アミノ酸の結晶なのでそのままでOK



手前味噌仕込みの様子

当日は大豆を煮るところまでを事前に保けん野菜にて準備をさせていただき、塩切り糀づくり~袋詰めまでを参加いただいた皆さんと一緒に行いました。準備段階も含めて、当日の様子をご紹介させてください。


部屋に充満する大豆の香り

開始前、前日に乾燥大豆を洗い丸1日水で戻しておいたものを大きな寸胴で3時間ほど煮込み、大豆を柔らかくしておくのですが、煮込み始めると部屋中に大豆の香りが充満してきます。私自身、味噌の香りが好きで、味噌、醤油、豆腐、おから、納豆、煮豆…と、大豆製品を良く食べているのですが、大豆そのものの香りは普段あまり触れていないということを再認識すると共に、柔らかい香りに包まれてとても幸せな時間でした。


“今の自分”が反映された味へ

私自身もまだ体感するという経験を積めていないのですが、常在菌というそれぞれの人の肌に住んでいる菌による、作り手ごとに変わると言われる味噌の味。この常在菌で自分だけの味噌の味に仕上げるため、今回はよく手は洗うものの手袋はせずに仕込みを行いました。同じ人でも年齢や生活環境などによっても常在菌は変化するため、“今の自分”が反映された味噌に仕上がっていくということかもしれません。

そんな話をしながら仕込んでいると徐々に愛着が湧いてきて、自分の菌を味噌に閉じ込めていくような、そんな感覚で作業をしていたように思います。


数ヶ月後に食べるものを仕込んで“待つ”

現在の日々の暮らしの中で、特に食については、必要なものを必要な時に手に入れるということが多いのではないかと思います。野菜などの栽培にも似ている気がするのですが、美味しくできる材料や状態を整えて仕込み、あとは微生物や部屋の温度などの環境に委ねつつ、時々様子を確認して必要に応じて少し調えながら待つ。この、気に掛けながら“待つ”ということが、現代においては少し贅沢かもしれませんがとても心地よい時間だと感じています。 写真はカビを防ぎ、適切な発酵が進むよう、空気を中に入れないように丁寧かつ力強く味噌玉を袋に詰めている様子です。しっかり美味しくなってくれよ、と思いを込めながら、ぐいぐいと詰めていきました。

詰め終えた味噌は冷暗所で半年ほど、発酵、熟成をさせるのですが、最近は夏場の暑さが厳しく、所謂「冷暗所」がご自宅の中に見当たらないという方も。今後に向けては、ご自宅での保管がご不安な方については、涼しいエリアでのお預かりも検討しています。また、一緒に仕込んだ味噌の食べ比べなど、自分だけの味噌を体感するような場も作れらたらと考えています。

味噌づくりは来年以降も継続して開催していきたいと考えております。今回、気になっていたものの参加が叶わなかったという方も、是非また次回以降、ご参加いただければ幸いです。


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